今日ご紹介する本は、角田光代さんの「森に眠る魚」です。
タイトル :森に眠る魚
著者 :角田光代
出版社 : 双葉社
出版日 :2011年11月13日
Kindle価格 :599円
ジャンル :文庫
角田光代(かくた みつよ)
1967年神奈川県生まれ。
早稲田大学第一文学部卒業。
90年「幸福な遊戯」で海燕新人文学賞、96年『まどろむ夜のUFO』で野間文芸新人賞、98年『ぼくはきみのおにいさん』で坪田譲治文学賞、『キッドナップ・ツアー』で99年産経児童出版文化賞フジテレビ賞、2000年路傍の石文学賞、03年『空中庭園』で婦人公論文芸賞、05年『対岸の彼女』で直木賞、06年「ロック母」で川端康成文学賞、07年『八日目の蝉』で中央公論文芸賞、11年『ツリーハウス』で伊藤整文学賞を受賞。
ウィキペディアより: 角田光代
内容紹介
東京の文教地区の町で出会った5人の母親。
育児を通して心をかよわせるが、いつしかその関係性は変容していた。
―あの人たちと離れればいい。
なぜ私を置いてゆくの。
そうだ、終わらせなきゃ。
心の声は幾重にもせめぎ合い、それぞれが追いつめられてゆく。
凄みある筆致で描きだした、現代に生きる母親たちの深い孤独と痛み。
渾身の長編母子小説。
物語としてはとても読ませ方がうまく引き込まれます。
角田光代さんは、主婦の心理描写が上手だと思います。
女はいくつになっても群れたがるし、いくつになっても誰かと比べたり、羨んだり、憎んだりする生き物。
ここに出てくる登場人物と自分自身は違うと思っていても、その気持ちもわからなくもなく、先のストーリーが気になって読むのを急ぎたくなります。
あとがき
私もまさに今、幼稚園年中の子供がいる母親です。
それぞれの母親の葛藤が手に取るようにわかり、とてもリアルに感じます。
母親たちの嫉妬、憎悪満載のこの小説は大変興味深いものでした。