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三菱一号館美術館で行われる「PARIS オートクチュール 世界に一つだけの服」が気になる!

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三菱一号館美術館、パリ、オートクチュール、世界に一つだけの服
2016年3月4日(金)から5月22日(日)の間、東京の三菱一号館美術館で「PARIS オートクチュール 世界に一つだけの服」が開催されます。

ここでは時代を映し出す美しいシルエットの数々と、歴史を物語るデザイン画や写真が展示されています。

オートクチュール

9世紀後半のパリで誕生したオートクチュール。
Haute=高い、高級 Couture=縫製、仕立ての意味で、パリ・クチュール組合の承認する数少ないブランドにより、顧客の注文に合わせてデザイナー主導で仕立てる高級服のことです。
三菱一号館美術館、パリ、オートクチュール、世界に一つだけの服
■参加ブランド
・シャネル
・クリスチャン・ディオール
・バレンシアガ
・ジヴァンシィ
・イヴ・サンローラン
・ジャン=ポール・ゴルチエ
・クリスチャン・ラクロワ
・アライア
各ブランドが生み出してきた時代を映し出す美しいシルエットや、刺繍・羽根細工・コサージュなど脈々と受け継がれる世界最高峰の職人技が垣間見れます。
■130点のアイテム
・ドレス
・小物
・デザイン画
・写真など

歴史

19世紀後半のパリで、イギリス生まれのデザイナー、シャルル=フレデリック・ウォルトが、年に2回のファッションモデルを採用したコレクション発表したのが始まり。
デザイナー主導で制作する高級仕立服の受注、衣服にデザイナーの署名入りタグを縫い付けることなど、オートクチュールの基礎を作りました。
三菱一号館美術館、パリ、オートクチュール、世界に一つだけの服
ナポレオン三世の皇妃ウージェニーら上流階級や、富を持ち始めた新興中産階級も顧客としたウォルトは、スカートの背部のふくらみによって豪華な模様や高級生地を惜しみなく披露する「バッスルスタイル」を生み出しました。
尚、20世紀後半から活躍しているクリスチャン・ラクロワはウォルトに敬意を捧げ、19世紀懐古趣味を織り交ぜたドレスを手掛けています。

コルセット

20世紀初頭に入ると、それまで支配的だったコルセットから女性の身体を解放し、直線的なラインのドレスを用いるポール・ポワレやマドレーヌ・ヴィオネらが登場します。
生活に結び付く美を装飾芸術として顕彰するアール・デコの初期に、ポワレはデザイナーとして香水ブランドを立ち上げて先駆的な存在となりました。

「狂気の時代」と呼ばれた1920年代の豊かさは過度なまでに豪華な刺繍を流行させたのです。
一方で、1929年の経済恐慌を経た30年代は、ジャンヌ・ランヴァンのようにシンプルかつカットに拘ったモノクロのドレスを大量に生み出します。

現代に至るまで

第二次世界大戦中はオートクチュールの顧客数が大幅に減少した上、街では女性も軍服のよう角張ったデザインの服を着ていました。
しかし戦後すぐの1947年にクリスチャン・ディオールが発表したコレクションは、それとは対照的に曲線を重視し、ウェストの部分を絞った、丸みを帯びたシルエットのドレスをもって「女性らしさ」を再度打ち出しました。
このドレスは雑誌のハーパース・バザー紙で「ニュールック」と呼ばれ、瞬く間に流行しました。
三菱一号館美術館、パリ、オートクチュール、世界に一つだけの服
1960年代以降の大量消費社会の中でプレタポルテ(高級既製服)が台頭し、多くのメゾンはオートクチュールから撤退します。
しかし、現在においてもカール・ラガーフェルドはシャネルの、ラフ・シモンズはディオールのデザイナーとしてそれぞれ活躍しています。
またアライアやゴルチエといった新しいデザイナーも、伝統を受け継ぎながらもさらに未知のクリエーションを求めて、オートクチュールを刷新し続けています。
詳細
会場:三菱一号館美術館
住所:東京都千代田区丸の内2-6-2
TEL:03-5777-8600
開館時間:10:00~18:00(祝日を除く金曜、会期最終平日は20:00まで)
※入館は閉館の30分前
休館日:月曜日(祝日と5月2日、16日は閉館)
会期:2016年3月4日(金)~5月22日(日)
ホームページ:http://mimt.jp/paris-hc/
アクセス
三菱一号館美術館、パリ、オートクチュール、世界に一つだけの服
・JR東京駅(丸の内南口)徒歩5分
・JR有楽町駅(国際フォーラム口)徒歩6分
・東京メトロ千代田線 二重橋前駅(1番出口)徒歩3分
・東京メトロ有楽町線 有楽町駅(D3/D5出口)徒歩6分
・都営三田線 日比谷駅(B7出口)徒歩3分
・東京メトロ丸の内線 東京駅(改札口・地下道直結)徒歩6分

最後に

この展示会は、オートクチュールの始まりから現代に至る歴史を紹介しています。
時代に合わせたデザイン、シルエットがあり、さらに細かい刺繍や装飾は歴史を物語り現在もなお新しい技術をミックスさせて継承され続けています。

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