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どの家庭でも抱えている現代の家族問題がテーマの「平成大家族」中島京子

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どの家庭でもある、現代の家族問題、平成大家族、中島京子
今日ご紹介する本は中島京子さんの「平成大家族」です。

直木賞作家の中島京子さんが描いた、とある家族内で巻き起こるストーリーです。

タイトル:平成大家族
著者:中島京子
出版社:集英社
出版日:2010年9月17日
購入価格:572円
ジャンル:文学、文庫

中島京子(なかじま きょうこ)

1964年東京生まれ。
東京女子大学卒業。
2003年書き下ろし長編「FUTON」で作家デビュー。
著書に「ツアー1989」「イトウの恋」「均ちゃんの失踪」「桐畑家の縁談」「冠・婚・葬・祭」などがあります。
(ウィキペディアより)

あらすじ

悩み多き一家の姿。
嫁姑問題、家庭内暴力、ネット犯罪、糖尿病、心疾患、椎間板ヘルニア、看病疲れ、熟年離婚、海外赴任、鬱病、ニート、引きこもり、自己破産など

初めは30歳のニートの息子と、90歳過ぎの姑と4人で静かに暮らす緋田夫婦(ひだふうふ)。
しかしある日突然、破産した長女一家と離婚した次女が戻ってきて、4世代8人の大所帯になっていまいます。
転校先で馴染めなくて物置に閉じこもる孫。
離婚直後に別の男との間に妊娠してしまう次女。
ボケが始まり何度も同じことを聞く姑。
長女の旦那はITで事業を起こし自己破産、その後は農家転職する。
どの家庭でもある、現代の家族問題、平成大家族、中島京子
平穏を愛する当主の龍太郎の思いをよそに、身勝手に家族を連れて戻って来る娘や、長い間ひきこもりを続ける一人息子に頭を抱えます。
戻って来るなとも言えずに、一気に賑やかになった緋田家ですが、最終的にはそれぞれの人生に進展があり、また家族は出て行きます。
家族とは切っても切れない絆で結ばれていて、成人して独立しても最終的には家族を頼りにしてしまう、娘たちの気持ちもよくわかります。
その反面勝手に戻ってきて、部屋を移動させられ静かな生活を掻き回された両親の心境も手に取るように伝わってきます。
どの家庭でもある、現代の家族問題、平成大家族、中島京子

最後に

次から次へと騒動が押し寄せる、緋田家ですがどことなく共感できるストーリー。
タイトルの通り、現代に起こる家族がそれぞれ抱える問題は、ごく身近でも耳にする出来事ばかりで、どこの家庭でも同じような悩みを抱えているのだと実感しました。

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