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ASEANで「栄養過多」と「低栄養」の同時危機が襲う

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アセアン、栄養過多、低栄養、同時危機、襲う
ASEANの国々が過体重の子供たちがいる一方、発育阻害や消耗症に苦しむ子供たちもいるという状況にいま直面しています。

この「栄養不良の二重負担(double burden)」は、インドネシア、マレーシア、フィリピン、タイを含めた中所得国で発生していることがわかりました。

東南アジアの国々

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タイでは、子供の消耗症と過体重はともに増加しており、2006年〜2012年にかけて、消耗症は5%から7%に、過体重は8%から11%に増加しています。
幼少期に発育が阻害された子供は、その後の人生で過体重となるリスクがより高いという、両者の要因には関連性があることもわかりました。
またインドネシアでは、12%の子供たちが過体重で、12%の子供たちが消耗症と全く同じ割合なんだとか。
これら中所得国では肥満と低栄養の二極化が進んでいるのです。

過体重になるリスク

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スナック菓子やトランス脂肪や糖分の含量が高く、栄養価の低い飲み物の摂取増加と、運動不足による生活習慣病の増加。
したがって糖尿病や心臓病などの慢性疾患の発生が著しく増加することにつながっているのです。
このように発育阻害と消耗症は、経済的発展を遂げた国も含めて、東南アジア地域の大半の国で大きな問題になっています。
発育阻害はカンボジア、ラオス、ミャンマー、インドネシア、フィリピンの一部で最も広がっています。

子供の栄養不良

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子供の栄養不良は各国の経済にも重大な影響を与えています。
貧困に加え、栄養価の高い食べ物を欠いた伝統的な食習慣、乳児への不十分な栄養補給。
また衛生的ではない水やトイレ、栽培する農作物の種類の少なさといった要因が存在します。
非伝染性疾病、障がい、さらには死さえも招くことがあり、潜在的な労働力を減少させる恐れがあります。

支援・対策

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インドネシアの非伝染性疾病による経済コストは、年間2,480億ドルと推定されています。
そのほとんどは食事に関連しています。
アジアの子供たちはいま、 両極端の栄養不良のリスクに直面しています。
各国政府に対して、子供に対するスナックや糖分の多い飲料の宣伝規制と学校での入手制限、食生活と衛生改善のための教育指導や貧困削減のための対策、子供の状況の可視化と災害から回復するための支援などを行っています。

アジアの欧米化

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ASEANのなかでもタイ、インドネシア、マレーシア、フィリピンでは地場のスマホメーカーが台頭しており、首都バンコク、ジャカルタ、クアラルンプール、マニラや大都市では多くの若者や子供もスマホを所有している状況です。
冷房の効いた店内で無料のWi-Fiに接続して、アイスクリームやハンバーガーを食べ、それをコカコーラや炭酸飲料で流し込む。
そして、スマホでゲームやSNSに夢中になっている肥満児を多く見かけるようになりました。
また、肥満以外にも「歩きスマホ」も日本同様に問題になっています。

最後に

このように、アジアでは歪んだ贅沢な生活が出来上がっており、この問題は今後ますます深刻さを増すと思います。
所得格差が広がれば広がるほど、肥満児と低栄養児が増える一方です。
普段観光ではなかなか目にすることはありませんが、一歩裏を歩けばこのような生活が広がっているのが現状です。

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