ここ数年ファストファッションブームで沸いた日本ですが、最近はあまり大きなニュースになることは減ってきました。
その一番の要因は、2013年にバングラディッシュで起きた縫製工場の倒壊事故です。
死者1,100人以上、負傷者2,500人以上もの犠牲者を出す大惨事となりました。
事件の原因は、工場内で数千台のミシンがほぼ同時に起動したこと言われています。
また、このビルは事故以前から亀裂などがあり、安全が十分とは言えない状況でビルで働く労働者たちは、幾度となく経営陣に倒壊の危険を訴えていたのです。
大量生産の裏側でこうした悲惨な労働環境も問題視されています。
この大惨事によって、ファッション選んで購入する側として、自分たちには何が出来るのかを考えさせられるひとつのきっかけになったと思います。
そこで最近世界で広がりつつあるのが、環境や動物、人に配慮されたものづくり「エシカル・ファッション」です。
「エシカル・ファッション」とは、環境に負担をかけないオーガニック素材や自然素材、 リサイクル素材などを使用し、正しい労働条件で公正な賃金のフェアトレードであり、 地域の伝統技術・製法を継承しながらクリエイトされる、良心を大事にしたファッションのことをいいます。
要するに生産者・生産地に配慮をしたファッションのこと。
確かにファストファッションは手頃な価格帯で、最新トレンドを豊富なバリエーションで購入ですます。
お店に並ぶアイテム数は膨大で、旬のものが週替わりで入れ替わります。
しかし、それだけの服を生産するにはそれだけの人と労力が必要であって、華やかな裏側では労働者が被害にあっているのです。
こうした背景からも、エシカルファッションを取り入れた活動は増えてきています。
「エルカシ・ファッション」の他にも「フェアトレード商品」や「エコファッション」なんて呼び方もされています。
今、注目のエルカシ・ファッションブランドをまとめてみました。
MUJUS（ムフス）
ホームページ：mujus-jp.com/
MUJUS（ムフス）は、「もっと自由に、もっと自分らしく」を目指す女性達へ、ラテンの楽しさにインスパイアされカラフルな色使いが特徴のブルックリン発のアクセサリーブランドです。
ブランドが拠点を置くニューヨークを始め、世界で注目を集めつつあるエコロジー素材「 ベジタブル・アイボリー（植物象牙）」を使用したアクセサリーを取り揃えています。
Etrican（エトリカン）
ホームページ：etrican.com/
シンガポールに拠点を置くブランド。
コンセプトは「楽しく世界を変える」。
日本人とルーマニア人の二人によって設立され、「若い人が気軽におしゃれにエコを楽しむ」をコンセプトに安価な値段でオーガニックコットンアイテムを提供しています。
Liv:ra（リブラ）
ホームページ：liv-ra.com/
Liv:ra（リブラ）はオーガニックコットンを中心に、カラフルで遊び心いっぱいのアイテム、ずっと使える宝物のようなファッションを目指してます。
オーガニックコットンを使用して環境に配慮しながらも、「新万葉染め」という新しい染め方で草花の色素を壊さずに鮮やかに染め上げる事に成功しました。
自然そのままのカラフルさに触れて、世界にも自分にも心地よい日々を人々にお届けします。
INHEELS（インヒールズ）
ホームページ：jp.inheels-ef.com/
INHEELS（インヒールズ）はエシカル先進国イギリス・ロンドン発のエシカルファッションブランド。
フェアトレード、オーガニック、エコ等、環境的・社会的に「いいこと」がある商品を取り扱っています。
KAGURE（かぐれ）
ホームページ：www.kagure.jp/
KAGURE（かぐれ）は、日本初グリーンファッション発信のショップです。
扱う商品だけでなく、お店の内装も天然素材と手仕事の集結でできました。
コンセプトは「トラッドとモードと、地球」。
洗練されたシルエットと着心地の良さを追求しながら、ファッションと地球の新たな共生の形を提案するブランド。
People Tree（ピープルツリー）
ホームページ：www.peopletree.co.jp/
世界的女優ハリーポッターで有名なエマ・ワトソンがデザイナーを務めるブランドPeople Tree（ピープルツリー） 。
オーガニックコットンのウェアを中心としたエシカルファッションとフェアトレード商品専門に扱っています。
フェアトレードによってつくられたオーガニックコットンをはじめとした手仕事の商品を通じて、途上国の自立を支援しています。
最後に
私たちは目に前に欲しい物があったら、自分の欲望だけで物を購入するのが普通で、わざわざ物が作られる工程や、生産者の顔を思い浮かべる方が難しいと思います。
しかし、自分で「エシカル・ファッション」を選択することは誰でも容易にできると思います。
自ら選ぶことで、フェアトレードになり、ちょっとした慈善活動にも繋がります。
更にエシカル・ファッションが世界中に浸透していくことを強く期待しています。