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30代半ば女子の恋愛事情をまとめた短編集「3センチヒールの靴」谷村志穂

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30代、女子の恋愛事情、短編集、3センチヒールの靴、谷村志穂
今日ご紹介する本は谷村志穂さんの「3センチヒールの靴」です。

三十路にもなると、単純な恋愛だけでは収まらず、皆何かと問題を抱えている。

タイトル:3センチヒールの靴
著者:谷村志穂
出版社:集英社
出版日:2011年11月18日
購入価格:494円
ジャンル:小説

谷村志穂(たにや しほ)

1962年札幌市生まれ。
1990年「結婚しないかもしれない症候群」がベストセラーに。
小説・紀行・エッセイと多方面で活躍。
2003年「海猫」で島清恋愛文学賞受賞し、翌年に映画化。
2009年には「余命」が映画化となる。
その他「スノーホワイト」「尋ね人」なども有名です。

あらすじ

恋で切り離せない心と体の記憶を描く短編集。
恋愛において切り離せない、心の記憶と体の記憶が交差する瞬間。
何年たっても鮮明に蘇る場面や、心にまとわりつく苦い言葉などをモチーフに、さまざまな女性たちの少しビターな恋を丹念に綴る17編。
ひとり分の夕食を作ってドラマを見ながら食べ、12時前に寝る、規則正しいが華やぎのない29歳の毎日。
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寝る前なんかにふと人恋しくなり、以前合コンで出会った男に電話してしまったり、彼が持ってきたワインと全く同じ瓶を親友の部屋で見つけ事実が発覚するなど、トントン拍子にはいかない大人の恋上を描いています。
女性が選ぶ靴には、履きやすさや好みだけではなくプライドのような、自分を誇示する意味合いもあります。
そんな働く女子の中で人気が高いのが、3センチヒールの靴。
フラットだと女子力にかけるが、7センチヒールを毎日履くわけにもいかない。
それは少しだけ背伸びをしているけれど、ふだん使いに最適な高さなのです。
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この短編集に出て来る女性たちは恋愛に縁がない独身女性や、愛想が尽きて離婚した夫婦など女性なら共感できる内容になっています。
普通の恋愛小説はハッピーエンドで終わったり、ストーリーにも上がり下がりがありますが、谷村志穂さんが書く内容はどれも不発に終わり、現実を受け止めた大人のちょっと冷めた女性が主人公になっています。
また最後の方は、話が細かく分かれすぎていて無理やり書き足したような内容の薄いストーリーで少し残念でした。
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最後に

30歳を過ぎたあたりの女性が体験する様々な恋愛を短編集にした一冊。
過去の思い出に浸りながら日々を過ごしていたり 恋人に裏切られて新たな一歩を進んでみたりと17編の女性たちは様々な思いを背負って生活をしています。
彼女たちが体験するビターな恋のほとんどは切なかったり不器用だったり、読んでいてすっきりはしませんが、女性なら共感できる内容だと思います。
また細かく短編集にまとまっているので読みやすいです。

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