Chocolate

もっと好きになるカカオの長い歴史と、ショコラの美味しい秘訣とは?

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ショコラの原料であるカカオは、紀元前2000年頃からメキシコ南部からホンジュラス辺りの中米地域で栽培されていました。

はじめは神への捧げ物、年貢、あるいは通貨の代わりとしても使われていた貴重な農産物でした。

この頃のショコラは、すりつぶしてトウガラシやトウモロコシをまぜた、甘味のないスパイシーな飲み物として愛飲されていたそうです。
この飲み物が、1521年にアステカ帝国を征服したスペイン人エルナン・コルテスによってヨーロッパに紹介され、ヨーロッパ人の嗜好にあった甘い飲み物になって広まっていきます。

19世紀に入るとオランダ人のバンホーテンにより搾油技術が発明され、1847年に英国の菓子職人により初めて食べるチョコレートが誕生します。
1876年にはミルクをブレンドしたミルクチョコレートがスイスで考案され、現在のショコラの原形が出来上がりました。

ショコラの原料カカオとは

カカオは学名を「Theobroma Cacao(テオブロマ カカオ)」という植物。
収穫したカカオの実からカカオ豆を取り出し、発酵・乾燥させて、原産国から出荷されます。
工場ではローストしたカカオ豆を砕いて種皮を取り除き、カカオ豆の胚乳部であるカカオニブを取り出します。
カカオニブはすりつぶしているうちにペースト状になります。
これをカカオマスといい、他にもココアリカー、チョコレートリカーと呼ばれています。

カカオニブからカカオマスになる工程

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カカオ豆にはココアバターという油脂が含まれるためペースト状になります。
カカオニブに含まれる標準的なココアバターの含有量は約55%で、このココアバターがショコラを口に入れたときの口どけに大いに関係しています。
ココアバターは常温では固まっていますが、25℃くらいから急速に溶け始め、32~33℃でほぼ完全に溶けてしまいます。
さらに、ショコラ独特の香りや天然の抗酸化物質により酸化しづらい性質もココアバターに由来し、ショコラのおいしさの秘密はこのココアバターにあるといいます。

ショコラになるまで

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ショコラのおいしさを広げるのは砂糖、乳製品、レシチン、香料です。
砂糖は16世紀のヨーロッパで加えられるようになりました。
スイートもビターも砂糖の量はほぼ変わりません。
違いを生むのはカカオマスの量であることが多いのです。
砂糖以外では、ミルク味やホワイトに使用される粉乳、天然の乳化剤であるレシチン、バニラをはじめとする香料などがあります。
ちなみに、原材料で「カカオ分60%」といった表示がありますが、これは例えばカカオマス45%、ココアバター15%の合計を指します。
残り40%は砂糖や添加物、ということになります。

ショコラの効果

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ショコラを食べ過ぎると鼻血が出る、ニキビができる、太る、虫歯になるといった諸説があります。
しかし、いずれも栄養価が高い、思春期女子の支持が高い、ココアバターの脂肪酸の特性など誤解されることが多いようです。
主成分であるカカオに含まれる天然ポリフェノールにさまざまな働きがあることがあります。
赤ワインやお茶などにも含まれるポリフェノールは、老化や生活習慣病などの病気の原因といわれている活性酸素を抑制する作用があるといわれています。
動脈硬化やガン、ストレスといった精神の病、アレルギーなどを改善する働きがあると考えられています。
また同じカカオを原料とするココアが多くの胃の疾患の原因とされるピロリ菌を抑える効果があり、さらには創傷治癒促進効果なども期待されています。

最後に

日本でもヨーロッパの影響を受け、ショコラティエやショコラという呼び名も広がり「ショコラ市場」が新ジャンルとして完成しました。
今や馴染み深いショコラですが、その歴史は長くショコラというものが完成するまでのストーリーを知ると更に美味しく感じることと思います。

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