九州旅行5日目。
今日は熊本最大のお祭り「熊本藤崎宮馬追い祭り」を見にいってきました。
「馬追い祭り」の開始時刻はなんと朝の6:00から。
そんな朝早くから始まるお祭りなんかあるのかと思っていると、昨日歩いた熊本のサンロードに、沢山の人集りが。
先頭に馬を引き連れて、巨大スピーカーで何かを叫んでいる法被姿の集団が見えます。
これがお祭り？
人ごみをかき分けて何とか最前列を確保。
お祭りといえば御神輿と”わっしょい”という掛け声が定番ですが、この「馬追い祭り」ではラッパや太鼓の楽器の他に、拡声器で”どーかい、どーかい”と叫んでいるではありませんか。
関東で見るお祭りはわりと静かで、地味なものでしたが、このお祭りの迫力には圧巻で鳥肌がたってしまいました。
ウィキペディアによると、藤崎八旛宮秋季例大祭（ふじさきはちまんぐう しゅうき れいたいさい）は、熊本県熊本市中央区に鎮座する藤崎八旛宮の例祭。
大祭の諸行事は9月の第3月曜日（敬老の日）をその最終日とする5日間にわたって行われており、その最終日に行われる神幸行列が祭りのクライマックスとなるそうです。
その中で観客の注目を集めるのは、神輿に付き従う「随兵（ずいびょう）」と「飾り馬（かざりうま）」の奉納行列。
「飾り馬」には数字が掲げられ、どうやら一から六十九の団体が、それぞれの掛け声で藤崎宮前宮か街中まで練り歩くようです。
■2016年は40団体が参加しました
・小粋連乃會・青年江原会高麗門・詫麻 北勢会・肥後 眞會・肥後 道乃會・なみあし會・東海望星会・馬追い よ組・重浦畜産 熊本凌・宮村牧場 知友會・健軍みゆき友好会・株式会社 建吉組・済々黌飾り馬奉納団体 絆・随兵 肥後一會・下通繁栄会・紫紺会・開新高等学校同窓会 同心會・第二高校 竜胆会・肥後飾馬 愛好会・NTTグループ奉賛会・誠友會・熊城会・本山肥後流會・熊工會飾馬奉納団・肥後 若武者會・肥後 青嵐會・碩台校区奉賛会 鳥居基・水道町親和会・青連 馬道會・若藤会・清水同志会・真和誠真会・熊本学園大学付属中学高等学校同窓会・九州電力グループ 翔青會・上通商栄会
しかもこの「飾り馬」普通の種類ではなく、かなり大きい馬で首の太さや筋肉、脚の太さもがっしりしています。
そんな大きな馬にお酒を飲ませて、わざと興奮させて暴れさせるのがこのお祭りの見せ所。
優しい馬の目は酔っ払って既に据わっていて、よだれを垂らしていたり、興奮して歯をむき出しにしていたりと、まるで獣のようなのです。
このお祭りは熊本で一番大きなお祭りで、年々参加するグループが増えていて、例年約15,000人が参加者する恒例行事だと聞ききました。
筆者は事前にYou Tubeで、この「馬追い」を見たとき、動物虐待だと思いました。
馬を興奮させるために、お酒を無理やり飲ませ、暴力を振るうお祭りなんて本当に大丈夫なのかと心配でした。
しかし、実際このお祭りを間近で見て、人々のイキイキとした表情や、体から湧き出るパワーがもの凄くて圧倒されっぱなしでした。
何より参加者が一番楽しそうにしていて（中には酔っぱらっている人もいましたが）、恥じらいはみじんもなく、伝統を大切にしている姿が感動的でした。
各団体の最後尾には、お酒が入った大きなポリバケツがのっていて、参加者はそこから酌ですくって飲んでいました。
途中、ハプニングが起こり、一人の参加者が馬の後ろ蹴りにあってしまいまし、会場は一時騒然となりましたが、これも毎年のように起きているようで、すぐさま救急車で運ばれていきました。
■詳細
熊本藤崎宮馬追い祭り
開催日：2016年9月18日（日）
開催場所：藤崎宮前宮と熊本市内
最後に
今回の九州の旅はとにかく見所がたくさんあって、ご当地料理にも舌鼓をうちつつ様々な思い出が残りました。
中でも群を抜いて衝撃的だったのが、この「馬追い」でした。
体が熱くなるくらい飛び抜けていて、とても強烈な印象が残った1日でした。
何より中心的にお祭りを盛り上げていたのが20代30代の若者で、みんな楽しそうにしていたことに驚いたのです。
それは強い地元愛でもあり、熊本をみんなで盛り上げようという熱意が感じられた旅でもありました。