妊娠はとても嬉しいことですが、出産までの状態は人それぞれ。
つわりの種類は以前にご紹介しましたが、それ以外にも急激な女性ホルモンの影響で、
心と体の変化で起こるマイナートラブルに悩まされることも増えてきます。
妊娠5ヶ月を過ぎた頃から、一般的に安定期と呼ばれる期間に入ります。
しかし、安定期だからと言って何をしても大丈夫という期間では決してありません。
この時期から妊婦さんを悩ませるのが「マイナートラブル」と言う様々な症状。
冷え、むくみ、便秘など一般的なものから、妊娠中特有のものまで幅広くあります。
こむらがえり
妊娠中は運動量が制限されるので、運動不足から血行が悪くなりがちです。
そのため、体が冷えて足の筋肉が硬直しやすく、こむら返り(ふくらはぎがつる)に悩まされる妊婦さんも少なくありません。
就寝時や、目覚める前に伸びをしようとした時に起こりやすいので、湯たんぽなどを上手に活用してくださいね。
また、水分やミネラル不足(特にカルシウムとマグネシウム)も関係があります。
妊娠中はお腹の赤ちゃんに優先的に栄養が送られますので、ミネラルや栄養が不足し、足がつりやすい状態になってしまいます。
対処法はサプリを服用するか、簡単なストレッチやマッサージでふくらはぎを温めるのも効果的。
肌トラブル
妊娠初期は、プロゲステロンというホルモンが増加します。
プロゲステロンは子宮の状態を整えて妊娠を継続させる重要なホルモンですが、皮脂の分泌を促す働きもあります。
そのため分泌過多となった皮脂が毛穴に詰まり、ニキビができてしまうわけです。
また、エストロゲンも妊娠中に増加するホルモンの1つです。
エストロゲンには色素沈着作用があるため、シミができやすくなります。
基本的な対処法は通常時と同じで、肌表面の汚れを洗い流し、保湿することが大切です。
妊娠線
妊娠してお腹が大きくなることで、皮膚が急激に伸びます。
この時、表皮はそのお腹のふくらみに合わせて伸びることができるのですが、皮下組織は表皮の伸びるスピードについていくことができず、妊娠線となって表れてしまうのです。
妊娠線を残さないようにするための解決策は、日頃からしっかりと腹帯をつけるようにすること。
それだけでなく、バスタイム時にはやさしくお腹をマッサージすることで、体の皮膚を柔らかく保つことができますよ。
腰痛
妊娠3ヶ月の初期の頃から、赤ちゃんが狭い骨盤を通り抜け外に出やすくするため、卵巣ホルモンの一種であるリラキシンというホルモンが分泌されます。
また出産に備え、関節や靭帯を緩めたりするこのリラキシンの影響により、ママの骨盤はだんだんと開いてくるように。
このように骨盤が緩んでいくと、これまで通りの姿勢を保つため、お尻の筋肉や腰の筋肉で身体を支えようとするため負担がかかり、腰痛が起きるのです。
痛みが軽減されたと聞くのは、サラシや骨盤ベルトの着用。
あとがき
心と体が急激に変化する妊娠期間、ある程度のマイナートラブルはつきものです。
情報が行き交う世の中なので、内容によっては不安に感じることも多いかと思います。
あまり不安になりすぎず、ぜひご自身に合った対処法を見つけてくださいね。