中国南西部の雲南省には25の少数民族が暮らしています。
山奥に進むほどその伝統は色濃く残り、それぞれ美しく色とりどりの民族衣装を持っています。
地域によって同じ民族でも服の様式が違い、最近では経済の発展につれて各民族の服もオシャレに変化しているそうです。
▪️雲南省の少数民族
・チベット族
・リス族
・ヌー族
・ナシ族
・ペー族
・プミ族
・イ族など
布や毛皮にメノウ、サンゴ、シルバーなど手作りのアクセサリーで装飾された凝ったデザインになっています。
このエリアではお土産としても人気があり、刺繍されたフラットシューズや帽子もとても可愛かったです。
また漢民族の観光客には伝統衣装を着たオリジナルのフォトブックが人気で、メイクやポージングまでばっちりでした。
また雲南省には昔から毎晩行われる舞があります。
歌と踊りは少数民族の生活で欠かせないものです。
「しゃべれる頃から歌え、歩けるときから踊れる」という言い方もあるくらい、歌と踊りが生活に密着しています。
大理
大理古城内の広場で毎晩行われています。
他の地域より規模は小さいですが、ぺー族の白と赤の民族衣装に身を包んだ女性がゆっくりとダンスをしています。
皆さん年配の女性のみで、観光客の人達も興味津々で写真を撮っていました。
ペー族の大きなお祭りでは、もっと盛大に舞う姿が見られるようです。
麗江
麗江古城の入口にあるメイン広場では、昼と夜で異なった雰囲気で、どちらもとても魅力的です。
昼間は年配の男女が塾年のステップで楽しそうに踊っています。
おじいさんと、おばあさんがそれぞれ数人で仲良く手をつながながらステップを踏んでおり、とても楽しそうです。
ここではナシ族の人が多かったです。
中にはおじいさんが、気になったおばあさんに声をかけ、ナンパが成立している熟年カップルもいました。
夜は一変して若い男女がテンポの速い、複雑なダンスを繰り広げていました。
輪になって踊っている人々や、エアロビのように回転しながら全員が同じステップで激しく踊る一面もありました。
暗闇の中、若者達は情熱的に汗を流しながら一心不乱に踊ります。
麗江の音楽はエレクトロ風で、テクノっぽいリズムで軽やかです。
周りには地方から出てきた若者の集団が、好みの女の子を品定めしている姿も多くみられました。
シャングリラ
リージャン古城内にある「亀山公園」の広場にも、夕方になると人が集まってきて輪をつくって踊っていました。
ここでは古くから続く民謡のような渋いチベットダンスが踊られています。
シャングリラまでくるとぐっと伝統的になり、大きな2連の輪は一切の乱れなく、一体感があります。
ライトアップされたお寺と、巨大マニ車がまた幻想的な雰囲気を醸し出します。
男性はテンガロンハットのような帽子に、ジャケットというスタイルで、女性は洋服のチベット族の人もいれば、ナシ族のピンクの帽子に紺の巻物のスタイルの人もいます。
皆さん楽しそうに踊っていますが、音楽はどことなく悲しげで、チベットの歴史を思い出させるような哀れさも同時に感じさせます。
最後に
今回訪れた3都市では全く異なった雰囲気があり、最初は観光客向けに踊らされているのだと思っていましたが、どこへ行っても皆笑顔で楽しげに踊っていたのが印象に残っています。
また様々な民族が暮らすこの地域では、こういった舞の場で好みの異性と出会う唯一のきっかけなのではないかと感じました。
実際私も参加してみましたが、手の振りがあったり細かいステップは複雑で、地元の方の息のぴったり合った踊りになかなかついていくことができませんでしたが、とてもいい記念になりました。