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世界中でもう一つの教育の形として注目!オーストラリアの「シュタイナー教育」

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世界、もう一つ、教育の形、オーストラリア、シュタイナー教育
世界の幼児教育方針についてシリーズ最終話は、オーストラリアの「Waldorf education」(シュタイナー教育)です。
「Waldorf education」(シュタイナー教育)とは、20世紀の初めにオーストリアの哲学者、ルドルフ・シュタイナーが提唱した教育実践です。
知識偏重の学校教育とは一線を画すシュタイナー教育は、国連のユネスコが「21世紀の教育のあるべき姿を示す実践教育である」と推奨したことで、世界中から注目が集まりました。
平和や国際的な連携を実践する学校として認定されているユネスコスクールには、多くのシュタイナー教育を取り入れた学校が加盟しているそうです。

その特徴は歌や詩、絵などをふんだんに取り入れ、基本的に教科書は使わず、テストも行いません。

■プログラム
・0歳~7歳 肉体と意志の力
・7~14歳 芸術性や感情の力
・14歳~21歳 思考力や判断力を養う
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教科書を使わないため、子どもたちは先生の話や板書を写して、色鮮やかなオリジナルのノートを作って学びます。
■4つの構成要素層の分類
1、意識としての自我 (考える「私」という意識を指す)
2、感情 (快・不快の感情を指す)
3、生命力 (成長や繁殖する力を指す)
4、物質としての肉体 (体そのものを指す)
これらの構成要素は、肉体に始まり、成長、感情の芽生え、自我の形成と、徐々に発達していくとされます。
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どの構成要素が強く現れるかで子供の気質が変化すると考えられており、その気質にあわせて接し方を変えるという特徴があるようです。
■ユニークな教育方法
「エポック授業」集中的に同じ教科を学ぶ
「オイリュトミー」体を使ってさまざまなことを表現する
「フォルメン」線を描くことで物の形を理解する
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1教科の集中型

国語、算数、理科、社会といった主要教科の中から1教科だけを選んで数週間学ぶ「エポック教育」を取り入れています。
これは集中して1つの教科の学習をすることで、各教科に対しての知識を深められると考えられています。

教科書は自分で作る

シュタイナー教育では決まった教科書ではなく、自分で教科書を作ります。
「エポックノート」というものに1年を通して書き込みをしていくことによって、自分の経験と学んできたことを基にした自分自身の教科書を作っていくのです。
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点数で評価しない

成績で競うのではなく、対象への興味が学習の動機であるべきだと考えているため、テストは行いません。
通信簿の書き方は、教科ごとに先生から見たその子の人物描写や勉強面の観察などが記載します。

芸術的科目

低学年では芸術的な手法で教育を行います。
たとえば、算数に木の実を使うなど、生活や生命といった身の回りのものと学習内容を結び付け、具体的なイメージを餅ながら教育を実践しています。

デジタルメディアを避ける

低学年のうちはテレビやビデオ、ゲームなどのメディアに触れることを推奨していません。
小さい頃からデジタルメディアに触れることは、子供の成長に悪影響を与えると考えられているからです。
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最後に

教科を芸術的な手法で教えるところが特徴で、子供たちに知識を詰め込ませて点数で評価するのではなく、伸び伸びと育てることを大切にしているところが魅力的だと感じました。
しかしデメリットもあって、通常の教育に比べて勉強の進捗が遅れてしまうといった声もあるようです。

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