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トルコで働くシリア難民の子供たち「ファストファッションブランド」の裏側

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最近アパレル業界でも環境を意識した、エコにつながる取り組みが多くなっています。
なかでもトレンドとなっている「エシカル」は、エコファッションの新潮流として国内外で人気を博しています。
「エルカシ ファッション」とはつまり、「ファストファッション」の逆の持続可能なファッションのことをいいます。

ファストファッションブームの始まり

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世界中でファストファッションブームが広がったのはおよそ10年前。
ファストファッションは大量生産、大量消費なので簡単にシェアできて、ネットでも買いやすい、プチプラでトレンドを取り入れることができて簡単におしゃれが楽しめると世界中の若者から支持されています。
サイズ展開、カラーバリエーションも豊富でなんといっても低価格なので、たとえ失敗しても、すぐに飽きてしまっても罪悪感は少なくて済みます。
しかもトレンドをしっかり反映させているので、誰でも簡単に流行をおさえられるのです。
商品の入れ替わりのスピードもとにかく速くて、次から次へと最新の商品が海外から届きます。
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山のようにラックにかかった服を見て、あまりのクオリティの低さに愕然とすることもしばしば。
そのため服は1シーズンで着倒してし、あっという間に忘れ去られます。

最近このただ多く消費するファッション事情がよくわからなくなってきました。


この程、BBCのドキュメンタリー番組「パノラマ」で、イギリス小売大手の一部で、シリア難民が製造した衣服が販売されていることが明るみになりました。
トルコの工場では、イギリスの「M&S(マークス・アンド・スペンサー)」やイギリス発祥のオンラインストア「ASOS(エイソス)」の衣服をシリア難民が製造していたのです。

低い賃金や劣悪な労働環境

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シリア難民は時給1ポンド(127円)少々で雇われる場合が多く、トルコの最低賃金をはるかに下回っています。
さらに、仲介人を通して雇われるシリア難民は、路上で現金を受け取っていたのです。
工場にいた最年少の労働者は15歳で、1日に12時間以上働き、イギリスへ出荷される洋服のアイロンがけをしていたと明らかになっている。
「M&S」の広報担当は、この番組で明らかになった実態に「供給元の工場で行われた調査では、シリア難民は1人も見つかっていない。同社にとって非常に深刻で、受け入れがたい」とコメント。
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しかしBBCは、イギリス小売りブランドの主要工場で働く就労ビザを持っていない不法就労のシリア人を7人発見しました。
イギリスで売られる洋服の多くは現在トルコで製造されている。ヨーロッパに近く、発注の迅速な処理に慣れているためだという。
番組の放送後、「M&S」は工場で働かされていたシリア人全員を正社員として採用したそうです。
シリア難民は非常に低い賃金や劣悪な労働環境について語っています。

次々と発覚する非人道的な取引

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「ASOS」では認可を受けていない工場で、大人のシリア人が11人、16歳以下の子供が3人働いていたと発表。
「ASOS」の広報担当は、工場で発見された難民の子供たちが学校に復帰できるよう経済的に支援し、大人には合法的に就職するまで賃金を支払うと語った。
またある工場では、人気の子供服ブランド「Next(ネクスト)」や、ファッションブランド「ZARA(ザラ)」や「Mango(マンゴ)」のジーンズ縫製工場で1日に12時間も働かされていたシリア難民もいたと明らかになりました。
シリア難民は有害な化学薬品を使用してジーンズの漂白をさせられていたが、そのほとんどが必要最低限のマスクさえ着用していなかったというのです。
「ZARA」の親会社「Inditex(インデックス)」は、工場の自社調査は「非常に効果的な監視システムで、労働環境を改善している」と発表しています。
「Inditex」では6月に実施した監査ですでに大きな契約違反を摘発しており、必要な改善処置のために工場を12月まで閉鎖しています。

最後に

ファストファッションメーカーは人道的な取引を基本理念とし、取引に関わる業者にはすべて国際業務委託規約を順守するように義務付けています。
しかし実際は劣悪な労働環境で働かされている貧しい人々が裏側にたくさんいます。
一瞬しか輝けないあなたの服は、シリアのこどもたちが携わり、1時間働いてたった1ポンドしかもらえません。
この事実を知ってもあなたは安い服を買おうと思いますか?
もう大量消費の時代は終わりにするべきだと思います。

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