スリランカの「ダンブッラの石窟寺院」は1991年、世界文化遺産に登録。
紀元前1世紀ごろから祈りの場として使われてきたという歴史ある地でもありあます。
岩山の頂上付近で少しずつ掘り進められてきた石窟寺院は全部で5つあり、それぞれの石窟ごとに作られた時代が異なります。
石窟の内部には沢山の仏陀の像があり、壁や天井を埋め尽くすのは仏陀の生涯を描いた壁画。
上から何度も塗り重ねた跡があり、長年にわたり信仰の現場であり続けてきたことを物語っています。
詳細
時間:7:30~19:00
料金:1200ルピー
(入り口で裸足になるため靴を預けるお金20ルピーもかかります。)
3つの見所
1、大きな涅槃像
第1窟にある全長14メートルの涅槃像。
全身は黄金色に染められていますが、足の裏だけは花火のような花の模様が描かれているのが特徴です。
2、聖水が湧く
第2窟にある壁画と56体もの仏像、そして中央部の壷に注目して欲しい。
天井からしたたれ落ちる水は、「聖なる水」とされ特別な儀式の時に僧侶のみが口にできる貴重な水。
なぜならこの湧き水がいったいどこからきている水なのかいまだに不明で、落ちる壷からは水が一滴も溢れていないという奇跡の水といわれています。
この聖水を飲んだものは、食事をとらなくても数日この水だけ過ごせるのだとか。
3、絶景
途中の見晴し台からは、天気が良ければ遠く20キロメートル先に「シーギリヤ・ロック」を見渡すことができます。
間近で見る「シーギリヤ・ロック」も感動的ですが、ここまで長い階段を上がってくると、不思議と景色が素晴らしく見えてくることでしょう。
建築物が歴史を語る
建築スリランカの建築技術は、仏教文化の浸透とともに発展してきました。
紀元前3世紀に仏教が伝来したときに、「仏舎利塔」の存在が伝わり、王たちはたくさんの塔を建てました。
最も古いものがアヌラダプラのトゥーパーラマ仏塔です。
当時は仏像よりも仏塔を信奉することが主体でした。
仏舎利塔と仏殿、菩提樹は必ずお寺に存在します。
スリランカの仏塔はまろやかなフォルムが特徴で、タイのとがった仏塔などとは少し形が異なります。
11世紀に入ると仏像も多く作られるようになり、それとともに華やかな仏殿が多く登場します。
さらにタミル人たちが伝えた南インドのヒンドゥー教建築も11世紀ごろからのものが残されています。
現在は仏塔、教会、モスク、ヒンドゥー寺院が混在しており、一つの国に様々な文化と歴史を感じることができます。
最後に
「ダンブッラの石窟寺院」には全部で5つの石窟寺院があり、予め歴史の内容や見所をチェックしていくことをお勧めします。
ここはスリランカ人も多く参拝しており、仏教徒の多さが伺え知れます。