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姉妹をもつ人は、読むと必ず共感できる江國香織の『思いわずらうことなく愉しく生きよ』

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江國香織、思い煩うことなく愉しく生きよ、本
以前、友人から勧められ借りた江國香織の『思いわずらうことなく愉しく生きよ』という単行本が、今になって再び私の手元に届き、当時は途中で読むのを諦めてしまった本ですが、今私に読めといっているような気がして、再度1ページ目を開くことになりました。

本は、運命のように偶然自分手に渡ってきます。
まるで必然のような巡り合わせのような気がして、勝手に今自分に必要な言葉、何かのメッセージ性があるのだと思い込んで、毎回本を読んでいます。
この江國香織の『思いわずらうことなく愉しく生きよ』は、まずタイトルに惹かれます。
江國香織、思い煩うことなく愉しく生きよ、本

「いつ死ぬかわからないんだから、思いわずらうことことなく愉しく生きよう」というのがストーリーに出てくる犬山家の家訓。

ここに出てくる3人の主人公は、それぞれの生活をもつ3姉妹。
それと離婚した両親と、それを取り巻く男と女のありがちな人生がそのまま描かれています。
江國香織、思い煩うことなく愉しく生きよ、本
両親の離婚、夫にDVをうけて尚もそれを隠そうとする長女、バリバリのキャリアウーマンの二女、すぐに男を家に連れ込んでしまう末っ子。
これは現代社会で自分のまわりにもいるような、リアルな実物像だということに気がつきます。
とてもありきたりのストーリーだけれど、三姉妹を取り巻く男達の目線も面白く、コロコロ変わるストーリー構成でも、とても爽快に読めるのはこの作者、江國香織さんの凄さだと思います。

タイトル:思いわずらうことなく愉しく生きよ

作者:江國香織
レーベル:光文社出版部
ジャンル:文芸
発売日:2007年6月
江國香織、思い煩うことなく愉しく生きよ、本

最後に

これを読んで自身と姉に当てはめながら、一気に読んでしまいました。
3姉妹それぞれ全く違う性格で、それぞれを取り巻く人生観がまさに現代よくありがちな家族像を捕らえていて、とても立体的だからこそ、とても読みやすい、入り込みやすい一冊です。
私もこの『思いわずらうことなく愉しく生きよ』を念頭において生きたいと素直に思いました。

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