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タイの魅力の一つ「屋台料理」が街から消える?!その裏側には?

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タイの魅力、屋台料理、街から消える、裏側
タイの観光のみならず、地元の人々の生活の源として根付いてるのが「タイの屋台」です。

タイの観光=屋台と言っても、過言ではありません。

洋服の屋台、おもちゃを売る屋台、民芸品の屋台など、様々なタイプの屋台があるのもタイの屋台の特徴と言えるでしょう。
しかし、バンコクはどこもかしこも開発が進んでおり、大型複合施設や、高級コンドミニアムの建設ラッシュで地価が急上昇。
この変わりゆく流れに屋台街も巻き込まれ、今撤退の危機にさらされています。

ついに屋台が街から消える

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この程バンコク都庁は、中華街のヤワラート通りと旅行者街のカオサン通りで、食べ物の屋台に関する出店場所、営業面、衛生面などの規制を強化すると発表しました。
■屋台業者の義務付け
・路上での食器の洗浄禁止
・ごみの始末
・衛生的な服装
・新鮮な素材の使用
・食品薬品委員会の認可を受けた調味料の使用
・年に1回以上の健康診断
・メニューの3カ国語以上での表記
・価格の表記など
■屋台の撤去、移転エリア
・ラチャテウィー
・パトゥムワン
・ワタナー
・バンラック
・パヤタイ
ラチャテウィー区のプラトゥーナム地区ではすでに違法屋台の撤去をほぼ完了したもよう。
ソイ・ハサディン通りなどに約280店の収容が可能な場所を用意し、屋台を移転させる計画なんだとか。
また、参拝者が多く訪れる王宮とチャオプラヤ川の間を走るマハーラート通り、チャオプラヤ川のプラジャン船着場一帯や、チャオプラヤ川西岸のバンコクノイ区にある仏教寺院ワット・ラカン周辺で、違法営業の屋台の撤去を開始。

軍の狙いとは

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長年、路上屋台の「一斉除去」や「取締強化」など言われ、警察と屋台業者のいたちごっこにすぎませんでしたが、ここでようやく本格的に「撤退」が決まったもよう。
タイ軍事政権は、2014年のクーデターで政権を奪取して以来、路上の屋台の撤去に力を入れてきました。
しかし外国人観光客が多いヤワラートとカオサンについては、規制を強化し、観光資源として存続を認めています。
どうやら軍事政権による、イメージアップ作戦のようですね。

一軒家物件の営業許可

不満がでているのは屋台業者だけではありません。
バンコクでは一軒家物件に対してレストラン営業許可が出なくなり、市民から不満の声があがっています。
これまでも、建築申請の際の使用目的が「住居」として登録されていた場合は本来「住居」としての使用以外は許されなかったのですが、賄賂で特別的に許可されていたそうです。
それがここにきて住居としてしか使えなくなってしまったのです。
この背景の裏側にあるのは、これも軍事政権による警察や市町村の許認可の厳格化と公務員の贈収賄の取締強化なんだとか。

最後に

屋台撤退には屋台業者だけではなく、それを利用するタイ人にも波紋が広がっています。
オフィスビルが立ち並ぶシーロム界隈も以前から通行の妨げになると、屋台の撤去が言い渡されていて、確かにただの通行人にしてみれば、異臭がすごいし、ゴキブリやネズミがうじゃうじゃいて迷惑だなと思っていましたが、全く無くなってしまうとちょっと寂しいような気もします。
屋台があってこそ”タイ”と言えるのではないでしょうか。

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